2020/11/17
患者様とお話ししていると、たまにご自身の理想の歯並び(噛み合わせ)をお話ししてくださることがあります。そのようにお話ししていただくと、多くの患者様が理想としておられる歯並びが医学的な正しい歯並びと異なることが多くあることに驚きます。
患者様からお話しいただく歯並びは、上の前歯の先端と下の前歯の先端が当たっている状態を理想とされている方が多くおられます。しかし、この歯並びの場合、前歯同士が強く当たってしまうことで、前歯に大きな負担がかかってしまいます。そうなると、歯の根っこに負担がかかって、長期的に考えた際に、歯の寿命が短くなってしまします。
矯正治療における正しい歯並び・噛み合わせは、基本的には上の歯が下の歯を覆い被さる形で噛み合わさる状態になります。その覆いかぶさっている量にも理想値があり、下の歯に覆い被さっている量が2mm~3mmが理想的な状態だと言われています。また、上の前歯の傾斜角度も理想の角度があり、傾斜角度が出すぎていたら「出っ歯(口ゴボ)」の状態となります。そのような傾斜角度も2mm~3mm程度でおさまっている状態が理想の噛み合わせと言われています。
もしかすると、患者様が考える理想の歯並びとは異なるかもしれませんが、矯正治療の大きな目的は機能の改善であり、「しっかり噛める」噛み合わせをつくることは非常に大切です。もちろん見た目の改善も重要ですが、矯正治療はただ見た目を美しく改善するだけではなく、上記のような正しい噛み合わせに治療することで、長期的に歯を保つことができ、全身の健康に繋がるよう治療を行っているのです。
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(水・土は17:30まで)
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